理事長ブログ「忘己利他」35

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

第35回 話の効果をあげる表現の三原則

話力総合研究所 理事長

 ~ 原則その三 わかりやすく話す ~

 表現の三原則その三。最後は、わかってもらうためには「わかりやすく話す」です。「どんなに良いアイデアを持っていても伝わらない。わからせるには相当の訓練が必要だ」ある著名な大学教授がこんなことを言っていました。国の委員会に出席し、いろいろとアイデアを提案した。。。しかし、十分な理解を得られなかった。と、たいへん残念そうでした。

 「わからせるには相当の訓練が必要だ!」その通りですね。しかし、やみくもに訓練しても効果的ではありません。何を訓練するのか? まずは、聴き手に対してわかりやすく話す訓練ですね。わかりやすく話すには次の点を意識しましょう。

① わかりやすいことばを使う

 外国語、学術用語、専門用語、業界用語、方言は相手に応じてですね。聴き手によっては、平易な言葉に置き換えたり、その言葉の意味内容を説明するなど工夫が必要です。「アメニティが不足し、アクセスも悪くては、メンタルヘルスに及ぼす影響が大きい。」文章であれば、なんとなくわかるかもしれません。しかし、音声として話されたら、わかりませんよ。「住まいがあまり快適でなく、交通の便も悪いと、心の健康に及ぼす影響は大きい。」こう置き換えれば、なるほどと思いませんか? 「ギガバイト」コンピュータの記憶容量を表す単位ですね。「ギガバイト 時給いくらか 孫に聞く」などという川柳がありますよ。

 略語、流行語や、いわゆる「仲間ことば」なども要注意です。「カコモン」「トリセツ」「シュウカツ」「イクメン」わかりますか?それぞれ「過去の試験問題」「取扱説明書」「就職活動」「育児をする男性」ですね。中にはわからない人もいますよ。

 音声では意味がわからないことがあります。普段は文脈から推測して理解しています。音声はすぐに消えてしまいますから、文脈から推測するのもかなり厄介です。特に同音異義語に気を配ってください。誤解されないように。戸惑われないように。「かんこうぎょうの設備関係の仕事です。」わかりますか?「観光業?」戸惑いますよ。「管工業」ですね。「いりょう関係の仕事をしています。」 「医療」「衣料」どちらですか? その他にも「礼遇」「冷遇」。「私立」「市立」などたくさんあります。できるなら、漢語は和語に置き換えたほうがわかりやすいですね。「病(やまい)の医療です」「着るものの衣料です」などとします。あるいは「わたくしりつ」「いちりつ」はよく使います。

② わかりやすい発音・発声を心がける

 声が届かず、聴こえなかったり、もごもごしていて何を言ったかわからなければ、効果的ではありません。聴こえる声で話す。明瞭に発音する。こうした意識が必要です。声が小さいなどは、ほとんどの場合、生まれつきではありません。長い間の生活習慣や発音方法に問題があるのです。日頃から次のことを心がけると改善されます。

 ・腹式呼吸で、お腹から声を出す

 ・正しく口を開ける(母音の口の形を意識する)

・声を出して発声練習をする
(ゆっくり、正確に 「アエイウエオアオ カケキクケコカコ 。。。」)

 ・口を滑らかにする訓練(滑舌法)を行う
(早口ことばを使って、一語一語ゆっくり正確に発音し、徐々に滑らかに言えるようにします。)

 それから、音の似ていることば、類音語も同音異義語と同様に気を配ってください。「日比谷」「渋谷」、「一時(いちじ)」「七時(しちじ)」、「2,3」「2千」、「医学部」「理学部」などです。

③ わかりやすい言い方

 以上お話してきましたが、その他にも聴き手がわかりやすいと思うように気を配りながら話をなさってください。

 あいまいな表現にならないように。職場で、「あれ、やっといて!」「あれですね。やっときます」「あれ、やってないじゃないか」「あれ!?」なんてことにならないように気をつけてください。

 修飾語と被修飾語の位置関係や、修飾語の長さも注意が必要です。「美しいアルプスの女性」これでは、アルプスが美しいのか、女性が美しいのか混乱します。「先日転勤したAさんの弟さん」転勤したのはAさんなのか、弟さんなのかわかりません。「アルプスの美しい女性」「Aさんの弟さん。先日転勤したのですが。。。」とした方がいいですね。

 それから、文はできるだけ短く区切ったほうがわかりやすいです。時々、文を切らないで話す方を見かけます。「~なので、~で、~だから、~ですし、~。。。」何を言いたいのか? 結論は何なのかわかりにくいです。

 また、広さや高さなどを伝えるときは、基準を示したり、比較するとわかりやすくなります。「東京ドームの2倍の広さです」「甲子園球場と同じくらいの広さです」

 「釣り名人はさすがです。魚を2匹釣りました。」「釣り名人?」ぴんと来ませんね。比較すると納得感が出てきますよ。「釣り名人と釣りに出かけました。我々は1匹も釣れなかったのですが、釣り名人は2匹釣りました。さすがです。」

 表現の三原則「感じよく 正確に わかりやすく」を意識し、より効果的な話を心がけましょう。

 

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