理事長ブログ「忘己利他」42

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

第42回 ビジネスコミュニケーション 要(かなめ)は説明力

話力総合研究所 理事長
話力合宿研修会

~ その二 具体的な説明のしかた ~

 

 前回は、効果的に説明するには準備が大切ということをお話ししました。しかし、どんなにしっかり準備をしても具体的な説明のしかたが適切でなければ効果はあがりません。特に次の点を意識して説明してください。

 ① 予告する

 まずは何について話すのか、あらかじめ相手に知らせることが大切です。相手に聴く準備をさせます。また、なぜ話すのか、説明する目的を伝えます。そして、どのくらいの時間話すのか。どのような内容かを知らせるとよいでしょう。

 話の効果は誰が話すかによって変わるのですから、なぜ自分が話すのか、相手に納得させることも必要ですね。

 ② 順序を正す

 思いつくままに話しては、聴き手を混乱させるだけです。「いったい何が言いたいのだ」「支離滅裂でわからない」といった印象を与えかねません。順序だてて話すことが大切です。「聴き手の心の法則に従って話せ」でしたね。あるいは「聴き手に対応し、順序だて整理して話す」のですね。

 順序だててまとめる方法を以下に示しますので、参考になさってください。

 ・時間の順序

 過去、現在、未来のように時間の流れに従って話をします。「若いころは~でした。今は~です。将来は~をめざしています。」「以前の製品は~。現在主流は~。これからは~のような製品を開発していきます。」などとします。

 ・空間の順序

 観光案内や展示場の案内の際に、あっち行ったりこっちに来たりでは困りますね。「まずは左手をご覧ください」と言って、左手の方にかかわる話を完結させ、「次に、右手をご覧ください」としますね。天気予報もそうですね。通常は、西から東、南から北へ、順にその地域の天気を伝えています。

 ・因果関係の順序

 原因を話してから結果を話す。あるいは、結果を話して、その原因を明らかにする。どちらでも構いませんが、原因を話しているときは原因のみ。結果を話しているときは結果のみ。しっかり整理しましょう。

 その他、重要なことから話す重要度の順序、あるいは優先度の順序。簡単なことから話して、難しいことへ。あるいはその逆に、難しいことから話して簡単な話へ、難易度の順序ですね。

 いかがですか?話す順序を決めて話を整理しましょう。

 ③ わからせるための具体的な工夫をする

 ことばだけで相手にわからせようとするのはたいへん困難です。伝わらないものです。例えば、次のような図形をことばだけで相手に描かせることができますか? 無理ですね。聴き手に伝えること、わからせることが目的ですから、見せればよいのです。

 ライオンを知らない人にことばだけでライオンについて説明しても、おそらくわからないでしょう。写真を見せる、動画を見せる。あるいは動物園に連れていけばわかりますね。

 このように、説明の効果をあげるために必要な工夫をすることです。わかってもらうためにはどうすればよいかを考えて実行しましょう。実物や模型を使う。図表を使う。写真を使う。動画を見せる。具体的な例を語る。等々。ことばだけに頼る必要はありません。ただし、効果が上がるように工夫しましょう。

 ④ 十分に伝わっていないようであれば、視点を変えてみる

 説明する事柄にはいろいろな側面があります。例えば、祭でしたら、歴史、催し、見物客、期間などです。テレビならば、画質、どのような番組が見られるか、他の機器を接続できるか等でしょうか。「視点を変える」とは、ある側面から説明してもわからなければ、他の側面から説明してみるということです。わからないのに、何度も同じことを話していても効果的ではありません。聴き手に柔軟に対応しましょう。また、十分な理解が得られない場合も、視点を変えてみると効果的です。

 俳優の八名信夫さんが出演した青汁のCMを覚えていらっしゃいますか? 八名さんが青汁をもってグイっと飲み干す。ものすごい形相で「まずい!」という。そして少し間をおいて、「もう一杯!」。このCMは当時かなり話題になり、青汁の知名度、売り上げに貢献したそうです。この説明はいわゆる「視点を変える」ですよ。「味」という側面から語れば、正直「まずい」。 しかし、健康という側面から考えれば、「もう一杯」飲んでもよいほどの商品だということを伝えています。

 視点を変えて話す。生かしてください。

 ⑤ 確認しながら話す ~ 質問する・質問させる ~

 一方的に話しては、聴き手が理解したかどうかをつかめません。ポイントポイントで理解しているか、話についてきてくれているか確認しながら話すことが大切です。

 聴き手の反応や表情から推測することもできます。首を振っていたり、ポカンとしていたり、難しい表情をしているようであれば、補足説明が必要かもしれません。

 ところどころ質問しながら説明してもかまわないのです。いえ、そのほうが効果的だということを忘れないでください。ただし、質問する場合、次のことに注意しましょう。

 ・相手の自尊心を守る

 ぶっきらぼうな質問や、上から目線の質問にならないよう注意してください。感じよく質問することを心がけましょう。相手の自尊心を傷つけない配慮が必要です。

・一時に一事の原則を守る

 同じ人にいくつも質問しないように。原則、一人に一回(一時に一事)が適当です。

・答えやすい質問を工夫する

 「~さんはいかがでしょうか?」「???」何を答えてよいのかわからないような質問は避けましょう。「PCをお持ちですか?」「普段何にお使いですか?」など具体的に答えられる質問を工夫します。

・答えられない時の配慮を忘れない

 質問しても「わかりません」や「。。。」無言の場合、相手への配慮を忘れないようにします。「突然質問しまして失礼しました。」「あらためて質問されると難しいですよね。」などとフォローして、答えを示すとよいですね。

 また、聴き手に質問させる時間を取りましょう。わからない点を補足説明することができますので、効果的です。この場合、質問しやすい雰囲気を作ることが大切です。質問が出るということは、説明の効果をあげることができるチャンスです。自分にとって有益なのです。ですから、「たいへんわかりやすく説明したつもりです。これでわからないということはないと思いますが、何か質問ありますか?」などと言っては、質問したくてもできません。「一生懸命説明しましたが、行き届かない点があったかと思います。疑問点やご意見などおありでしたら、ぜひおっしゃってください。」などと質問を促すとよいでしょう。そして質問者には「良い質問をありがとうございます」などとお礼の気持ちをきちんと伝えることを心がけてください。

 質問に答える場合は、質問の意図を外さずに、まずは質問されたことから答えていくようにします。よくわからない質問の場合は、感じよく逆質問しながら、相手が理解でき、納得できるよう、わかりやすく話す努力をしてください。

 ⑥ まとめをする

 しっかりとまとめができれば好印象です。まとめでは、次の項目からその場に対応して選択するとよいでしょう。

 ・要約する

 ・感謝のことばでおえる

 ・印象に残るキーワードを伝える

 ・余韻を残す

 ・期待、願望を述べる

 ・協力を求める

 ・タイトル 「~について説明しました」でおえる

 ⑦ わかりやすいことばを使う/誤解されやすい点に気を配る

 とにかく、わかってもらわなければ、独り言とかわりません。わかりやすいことばで話すこと。自分がわかっていても、聴き手がわかるかどうかわかりません。専門用語やカタカナ語は要注意です。使用する場合はその意味を補足説明するなど気を配るようにしましょう。それから、誤解されやすい点に気をつけます。同音異義語、類音語などを意識しましょう。もう一度、「第35回 話の効果をあげる表現の三原則 ~ 原則その三 わかりやすく話す ~」をふりかえってください。

 

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