理事長ブログ「忘己利他」45

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

第45回 気持ちよく動かし、結果を出す指示(依頼)

話力総合研究所 理事長
研修会

~ その二 具体的な指示(依頼)のしかた ~

 指示・依頼の効果をあげるためには「5W3H1Rを指示・依頼」するのでしたね。効果をあげるため、失敗しないためには手を抜かないことです。このようにお話ししますと、中には反論してくる方がいます。「事細かに指示すると部下が育たない。部下に考えさせなければ。」というのです。これは、その通りです。しかし、手を抜けば、うまくいかない可能性が高まります。実践の場ではこの応用問題を解かなければならないのです。部下を育てるために意識して手を抜くのであれば、その後のフォローが必要です。しかし、多くの場合、無意識に手を抜き、うまくいかなくて感情的にしかりつけていませんか?これでは部下を育てることにもなりません。

 まずは効果的に指示・依頼するためのポイントをしっかり押さえてください。

① 目的(WHY)を指示する

 何のために行うのかをわからせることが大切です。これがわかれば、応用がききます。

 「駅前でイチゴのショートケーキ買ってきて」「イチゴのショート売り切れだった」「何も買ってこなかったの?お客さんが来るから頼んだのに!」「だったら、そう言ってくれればいいじゃないか」「まったく。子供お使いじゃあるまいし。」などと「売りことばに買いことば」にならないようにしましょう。また、「麦茶買ってきて」と言われたら、皆さんはどうしますか? たいていの人はコンビニに行って、ペットボトルの麦茶を買ってしまうのではありませんか? もしかしたら、パックでお湯を注ぐ麦茶がほしかったのかもしれません。目的を伝えないと、期待している結果が得られないことになるかもしれないのです。

 そして、目的をわからせると仕事がはかどります。心理学の実験で報告されています。2つのグループに分けて、同じ作業をさせます。一方には、目的と作業のしかたを伝えます。もう一方には作業のしかただけ伝えます。目的を伝えられたグループはイキイキと仕事をし、早く終わるそうです。

② 具体的に指示する(WHAT,HOW)

 何をどのようにするのか。仕事の手順や方法を伝えます。「午後の会議で使うから、会議室にPC用意しておいて。」 目的「午後の会議で使う」ということを指示しています。午後、お客さんを案内して会議室に入ると確かにPCはありました。しかし、電源が入っていませんでした。お客さんを待たせて立ち上げなければなりません。気の利く人なら、目的を伝えるだけでも問題ないかもしれません。しかし、気の利く人ばかりではありません。相手に応じて、求める結果が得られるように指示・依頼しなくてはだめですね。

 「この資料、会議で使うから見ておいて」何を見るのか。誤字脱字か、内容に過不足がないかなのか。電話がかかってきてメモを取らないといけない。隣の人に「メモ貸して」隣の人は「はいっ」と言って、メモだけ渡す。ペンがなければ書けません。「メモ貸して」と言ったら、メモとペンを渡すのが常識だと思うかもしれません。しかし、相手によりますね。

 日常でも同じです。子供に「お風呂のお湯見ておいて」と頼んだ。子供は「わかった。」 しばらくして、お風呂場に行くと、お風呂のお湯がいっぱいです。「お湯あふれそうじゃない。見ていてといったでしょう」子供は「僕、見てたよ」

 結果を出すためには、相手に応じて具体的に指示するよう心がけてください。

③ 誰にさせるのかを指示する(WHO)

 誰にさせるのか明確に指名してわからせます。「誰か会議の議事録とっておいて」では、誰も議事録とらないかもしれません。あるいは、意欲的なメンバがそろっていれば、皆で議事時録をとってしまうかもしれません。これは無駄ですね。

④ いつまでにするのかを指示する(WHEN)

 時々「いつでもいいからやっておいて」などと依頼していませんか? 1週間くらいしてから、「この間頼んだことやってくれた?」「いえ、まだです。」「なんだ、まだやってないのか!」なんて言っていませんか? 相手は、「いつでも言いといったじゃないか」と思っていますよ。

 「いつでもいいから」というのは指示・依頼をしないのと変わりません。必ず、いつまでにと締切を伝えましょう。たとえ、本当に「いつでもよい」仕事だったとしても、忘れずに行える日時を設定すべきです。

⑤ どこでするのかを指示する(WHERE)

 特に重要な業務、セキュリティレベルの高い業務であれば、作業可能な場所が限定されるはずです。どこで行うか具体的に指示します。

⑥ 予算や数量を指示する(HOW MANY、HOW MUCH)

 指示・依頼内容にもよりますが、必要に応じて予算額や数量を伝えましょう。

⑦ 報告を指示する(REPORT)

 最後に、作業を終えたら必ず報告するように伝えます。相手にもよりますが、終わっても報告しない人もいます。なかなか言ってこないので、どうなっているのかと思い尋ねます。「この間頼んだ仕事どうなっている?」「ああ、あれでしたら終わっています。」「なんだ!終わったのなら言ってこいよ!!」などと語気を強めることになりかねません。

 3通りの報告をするように伝えます。おわかりですか? まずは仕事を終えたら報告せよ。完了報告ですね。それから、比較的長い期間行う仕事であれば、毎日あるいは1週間に1回など期間を区切って中間報告をさせます。そして、もうひとつ。一番大事な指示を忘れないでください。「何か想定外のことが起こったらすぐに知らせてくれ」「何か問題になったらすぐに言いに来てくれ」「困ることがあったら、すぐに相談に来るように」これが大切です。悪い報告はしにくいですから、どうしても遅れがちになります。この遅れは、上司にとっては場合によって致命的です。そうならないためにも、必ず報告を指示することを忘れないでください。

 指示・依頼の具体的方法。いかがですか。結果を出すための、効果をあげるための原則を押さえ、日々の応用問題を解いてください。

 

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