理事長ブログ「忘己利他」56

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
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第56回 説得の受け方、断り方 

話力総合研究所 理事長

話力総合研究所 理事長
母校の学長を囲む会

~ 断る時は逆説得 ~

 説得に応じておいて、「やっぱりできませんでした。」では困ります。相手は当然「結果を出してくれる」と思っているでしょう。信頼関係、人間関係を損なうことになりかねません。「仕事のできないやつだ!」などとマイナスに評価されてしまうかもしれません。仕事の内容によっては、トラブルにつながることもあるでしょう。ですから、引き受けるときも、慎重になさってください。引き受けた場合どうなるか?本当にできるか?周囲に影響を与えないか?など、よく考えることが大切です。

 そして、どうしても応じられない場合、相手も期待していますから、より慎重に「断る」ことが大切です。「断る」場合は、「逆説得」です。「なるほど、そういうことであれば、やむを得ない」と相手を納得させて、あきらめてくれるように「しむける」工夫をなさってください。その際のポイントをお伝えしましょう。

①まず傾聴

 「ろくに話も聞かずに断った」と思われては、後々まで禍根を残すことになりかねません。特に忙しい時に頼みごとを持ち込まれては、「だめだめ、今忙しいから!」と言いたくなる気持ちはわかります。わかりますが、ぐっとこらえて、相手の話を最後までよく聴く。忙しいけれど、何とかしてあげられないか、良いアイデアはないかという気持ちで耳を傾ける。こういう姿勢、こういう心構えが、相手に伝わります。特に忙しい時にこのことを忘れないでください。

②抵抗を和らげることばを使う

 話を十分聴いた上で、どうしても受けられないということであれば、断らざるを得ません。複数のことを同時にこなすのはなかなか難しいですから、先約があればやむを得ないです。しかし、頭ごなしに断られては、相手は気持ちの良いはずがありません。何とかしたいのだが、申しわけないという気持ちを表すことばが必要です。「もうしわけない」「ごめんなさい」「私ができればよいのですが、何とかしたいのだけれど。。。」など、まずは相手の抵抗を和らげることばを伝えます。この時、ことばと表情を一致させることも忘れないようにしましょう。事務的なことばは逆効果です。気持ちをことばに表すのです。気持ちを表すのですから、おのずと表情は「申しわけない」という表情になりますね。

③「ノー」をはっきりわからせる

 とはいえ、あまりにも相手に配慮しすぎて、あいまいな返事にしてはいけません。逆効果です。人は一般に自分に都合の良い解釈をします。「考えておきます」自分では、断ったつもりでも、相手は「考えてくれるんだ。受けてもらえるだろう。」などと期待しているかもしれません。後々、問題になります。「引き受けられない」ということをはっきり伝える必要がありますね。

④事情や理由を示す

 相手は引き受けてもらえる。何とか説得すれば受けてもらえると思っているものです。ですから、「ノー」と言われれば、「なぜだ!?」という気持ちが起きます。この「なぜだ」に誠実に応えることが大切です。こうした時に、独りよがりな事情や理由を伝えていませんか?これでは、相手の「なぜだ!?」を和らげることはできません。相手が納得できる事情や理由を丁寧に伝えるとよいでしょう。真実、事実を伝えます。事実でないことは必ず後でわかるものです。人間関係、信頼関係を損なうことになりかねません。

⑤代案を示す

 できれば、代案を示すとよいでしょう。たとえ断っても、相手の納得できる受け入れ可能な代案であれば、感謝されることもあるでしょう。部下から披露宴でスピーチを頼まれる。その日は先約が入っている。「申しわけない。その日は、取引先との会合があり、どうしても外せないんだ。そうだ。私は引き受けられないが、めでたいことだ。部長に頼んであげるが、どうだ?」いかがですか?これなら、断られた側も残念ではあるものの、納得できるのではないでしょうか?

 引き受けるときも、断る時も慎重に。

 

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