理事長ブログ「忘己利他」63

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

第63回 忠告の受け方

NHK出演

話力総合研究所 理事長
NHK取材 「忠告」の解説

 ~ しかられたらチャンスと思え ~

 叱られたくないですね。気持ちが沈みます。心にグサッと突き刺さります。ムカッとすることもあるかもしれません。辛いですね。わかります。しかし、言われたことが事実であるなら、耐えてください。相手が自身の感情を爆発させているのではないということがわかったら。自分の将来のために言ってくれているのだと少しでも感じることができるのであれば。受け止めてください。

 忠告する側もたいへんなのです。わかってくれるだろうか。反発せずに受け止めてくれるだろうか。改めてくれるだろうか。ドキドキなのです。冷静に考えてみてください。嫌いな人に、どうでもいい人に忠告しようと思いますか。怒ることはあっても、感情を爆発させることはあっても、忠告しようとはしないでしょう。期待しているから叱るのですよ。少なくとも、嫌われていないから叱られるのですよ。

 叱られたらチャンスです。改善のチャンス。飛躍のチャンスです。ぜひ、そう思って、このチャンスを生かしてください。忠告を受ける際、次の点に気をつけるとよいでしょう。

① 感謝の気持ちを持つ

 皆さんは、自分のことを思って本気で忠告してくれる人を何人お持ちですか? 職場での経験年数を積むほど、先輩、上司ですら忠告してくれなくなるのではありませんか。立場があがればあがるほど、自分のことを思って厳しいことを言ってくれる人はいなくなるのではないでしょうか? 忠告してくれる人は、自分を成長させるための貴重な存在なのです。ですから、感謝の気持ちを忘れないでください。しかられて、「ありがとう」の精神です。

 話力の勉強を始めた頃です。先輩がベテランのインストラクターから叱られていました。「今の講義で受講生が聴いてくれると思いますか。退屈してしまいますよ。準備が足りない。受講生に対する意識が足りない。あと100回準備して臨みなさい。」などと言われているのです。驚きでした。あれほど話せる先輩が、なぜあんなに厳しいことを言われないといけないのか? しかし、その先輩は「はい。わかりました。がんばります。ありがとうございました。」と言っていました。うつむきながら、厳しいことばに耐え、「ありがとうございました」です。その時は理解できませんでした。それが、しばらく経験を積むとわかってきました。自分のことを思って厳しいことを言ってくれて「ありがとう」なのだと。実績をあげると、だんだん言われなくなります。自分で気づき、磨いていくほかありません。そうなってくると、駆け出しの頃、先輩から厳しいことを言われた。懐かしく思い出されます。

② 素直にわびる

 指摘されたら、まずは詫びのことばが先です。たとえ事実と異なることがあっても、まずは相手に話を聴いてもらうためにもわびることばを発したほうが効果的です。「申しわけありませんでした。」「すみませんでした。」「たいへん失礼しました。」 そのうえで、必要なら誤解を解くようにします。

③ やたらと抗弁しない

 抗弁は不毛です。抗弁したり、言い訳していると成長はありません。厳しいことを受けとめて、日々改善しようと努力している人と、抗弁・言い訳で済ませてしまっている人。5年後、10年後の違いは大きいです。「こんな自分に誰がした!?」もちろん、「自分がした!」のです。

 特に「3D」に気をつけましょう。「だって~」「でも~」「どうせ私なんか~」 事実をしっかり受け止める耐力をつけましょう。そして、コツコツ改善努力です。

④ 責任回避しない

 何か事件が起きると、当事者が「部下が~」「秘書が~」「妻が~」などと言っている報道を見聞きします。見苦しいですね。自らの責任を正面から受けとめましょう。

⑤ 合理化しない

 もっともらしく理由づけしない。正当化しないということです。だいぶ前の話ですが、日本の外交官が奥さんに暴力をふるってカナダで逮捕されたという報道がなされました。その外交官はこともあろうか、奥さんに暴力をふるったことを「日本の文化の問題だ」嘯いたとのことでした。みっともないですね。

⑥ 強がりを言わない

 「そんなこと言われるなら、私は降りますよ」「なにも好き好んでしているわけではないですよ」嫌な感じですね。相手に向かい、真摯な気持ちで、しっかり受け止めましょう。

 忠告の受け方ひとつで相手との人間関係も変わってきます。忠告を受けとめることができれば、相手は「わかってくれた」好感を持つでしょう。忠告を受け入れて改善し、結果が出れば、「あの人のおかげで今がある」相手に対する気持ちが変わってくるでしょう。良好な人間関係を継続するためにも、指摘されたことが事実であるなら誠実に受け止め改善していくよう努力なさってください。

 

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