理事長ブログ「忘己利他」68

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

第68回 できる人のことばづかい

話力総合研究所 理事長 スピーチ指導

話力総合研究所 理事長
スピーチ指導

 ~ その5 ことばづかいは 心づかい ~

 最後に敬称、人称についてお話しておきましょう。敬称を用いる場合の注意点は、外部の人に話す時は、自分側の人物に敬称をつけないということです。職場内では、Xさん、Y課長と言っていても、顧客や取引先など外部の人と話す時はX、Yと呼び捨てにします。たとえ、上司でも先輩でも呼び捨てです。Y課長が隣にいて呼び捨てしにくい場合は、「私どもの課長のYは」「課長のYは」と言いましょう。ただし、本人が隣にいるのに、あるいは外部の人が良く知っているのに、わざわざ「課長の」というのも違和感があるかもしれません。状況を考え対応してください。

 日常でも同様です。普段は、「お父さん」「お母さん」と言っていても、外部の人に対して話す時は父、母ですね。お兄ちゃん、お姉ちゃんは兄、姉。妹のAちゃんは「妹のA」。おじさん、おばさんは叔父、叔母。ここまではたいていの人があらたまった場でそうするでしょう。ついついうっかりするのが、おじいちゃん、おばあちゃんです。外部の人に対しては、「祖父」「祖母」ですよ。

敬称

 ところで、自分のことを外部の人に話す場合は「私」「わたくし」が一般的です。最近はテレビのコメンテータなどで「僕」を使っている人がいます。しかし、あらたまった場で話す場合、私たちは「私」「わたくし」としておいた方が聴き手に違和感なく受け止められます。また、「自分は~」という人もいますね。体育会系に多いですか? そうした表現が慣習となっているグループ内では構いませんが、やはり一般のあらたまった場では要注意です。

 相手のことは、「〇〇様」「〇〇さん」と名前で呼ぶと親近感がでますね。「あなた」「あなた様」も間違えではありませんが、最近は少々親近感を損なう表現なのかもしれません。相手に応じて対応なさってください。

 自分の会社のことを外部の人に表現する場合、「私ども」あるいは「当社」を用います。最近、「弊社」を用いる人が増えてきていますが、「弊社」は書きことばです。本来話す時には用いません。和語であり柔らかい表現ですので、「私ども」が使えると感じがよいですね。

 では、相手の会社をどう表現しますか?「貴社」ですか?「貴社」は書きことばです。「御社」あるいは社名で「〇〇社様」「〇〇社さん」とします。銀行や病院、団体などで「御社」を使いにくい場合には、銀行名、病院名、団体名に「~さん」をつけて表現するのが無難ですね。

 いかがですか? 原則を踏まえて、その場の状況、人間関係などに応じ、応用問題を解いてください。適切に対応できるよう意識なさってください。ただし、事務的にならないように注意してください。「慇懃無礼」と言いますね。どんなに丁寧なことばを使っていても、気持ちがこもっていないと相手は不快に感じかねません。

 ことばづかいは、「心づかい」です。

 

関連記事

  1. 理事長ブログ「忘己利他」44
  2. 理事長ブログ「忘己利他」55
  3. 理事長ブログ「忘己利他」36
  4. 理事長ブログ「忘己利他」71
  5. 理事長ブログ「忘己利他」43
  6. 理事長ブログ「忘己利他」25
  7. 理事長ブログ「忘己利他」59
  8. 理事長ブログ「忘己利他」14

カテゴリー

月別アーカイブ

PAGE TOP