理事長ブログ「忘己利他」N2

ビジネスコミュニケーション「仕事がはかどる話し方のコツ」
 ◆よりよく生きるためのツール ~ 究極のコミュニケーション能力を磨く ~

改訂第2版「1.話は何のためにする」

話力総合研究所 理事長 講演中

話力総合研究所 理事長

(1)日々の問題! 原因は「コミュニケーションエラー!!」

 皆さんは日頃、あるいは職場で、不快に思うこと、不満に思うこと。ありませんか? 時には、些細なことから人間関係がぎくしゃくすることも。トラブルに遭遇することだってありますね。

 後になって、「なぜ、あんなことになったのだろう?」と冷静に振り返ってみます。日常や職場の些細な問題は、多くの場合、「コミュニケーションの問題」です。思ったことが十分に言えない。正確に伝えられない。相手の本音(真意)を正しく受け止められないことに起因しています。思ったことが十分に、正確に伝えられず、誤解させてしまった。相手の言い分を正しく受け止められず、誤解してしまった。こうしたことがそもそもの原因です。また、余計なことを言ってしまい、相手を不快にさせてしまった。話す時の態度が悪くて、相手に聴く気をなくさせてしまった。あるいは、聴く時の態度が悪く、相手に話す意欲をなくさせてしまった。思いあたること、ありませんか?

 ある会社の営業担当のAさんと打ち合わせをした時のことです。Aさんは40代でしょうか。男性です。打合せの最中、約5秒に一回「うん」「うん」「うんうん」とあいづちがはいります。ずいぶんがまんしましたが、どんどん、むかむかしてきます。しまいに耐えられなくなりました。相手に伝えました。「私はご存知のようにコミュニケーションに関する指導をしています。Aさんは私の話を聴く時に、「うん」「うん」と言ってくる。私にとっては不快です。私は子供ではないですから、相手に応じたあいづちをなさってください。」

 本人は良いと思っている。あるいは気づいていなかったのでしょう。Aさんは「はっ」とした表情でした。少々間をおいた後、「ありがとうございます。気づきませんでした。気をつけます。」

ひとつひとつは取るに足らないことかもしれません。しかし、日常や職場でこうした「コミュニケーションエラー」が日々繰り返されれば、いつか大きな問題につながりかねないのです。

 思ったことが十分に言え、正確に伝えられ、相手の本音(真意)を正しく受け止めて聴くことができれば、どんなに良いか考えてみてください。毎日快く過ごすことができますね。職場が生き生きしてきますよ。仕事もはかどりますね。

 日常や職場の問題の根底には、「コミュニケーションの問題」があるのです。コミュニケーション能力を常に、継続的に磨くことの大切さに気づいてほしいのです。今気づいた「あなた」、まずはあなたから実践なさってください。そして周囲を巻き込んでいきましょう。自身の、それから職場のコミュニケーションの問題を解決するために。

 

(2)「話し方・聴き方」のノウハウは生きない!

「日常や職場の問題の根底にはコミュニケーションの問題がある」とお話ししました。思ったことが十分に言えない。正確に伝えられない。誤解させる。ひとこと多い。態度が悪くて聴く気にならない。話し方の問題ですね。また、人の話を聴かない。聴けない。正しく受け止められない。誤解する。態度が悪くて話す意欲をなくさせる。聴き方の問題です。こうした問題が根底にあって、コミュニケーションエラーが生じます。このエラーはすぐに顕在化する場合もあれば、心理的に蓄積されて後で顕在化することもあります。

問題意識を持っている読者の皆さんは、自身の話し方、聴き方について何とかしないといけないと思っているでしょう。また、職場や周囲の人の話し方、聴き方を改善したいと思うかもしれません。こうした問題意識をお持ちの方は少なくないでしょう。話し方の講座に参加して、すでに「上手に話す方法」を学んだ方、今学んでいる方もいらっしゃるでしょう。「上手に話す方法」、つまり「ハウツー」「ノウハウ」ですね。これを職場で生かせていますか?なかなかノウハウの通りにはいきませんよね。当然です。なぜですか?

日常や職場で「上手に話せればいいのですか?」 知らない人からすらすらぺらぺら、上手によどみなく話しかけられたら、皆さんは何と思いますか?「図々しい人だなあ」「なれなれしい人だなあ」と少々違和感を覚えるかもしれません。あるいは、「初めて会ったのに、もっと言い方があるでしょう」などと不快に感じる人もいるでしょう。上手に話せたほうがよいでしょう。しかし、どうもそればかりではだめなのです。おおぜいの前で何かについて説明するときもそうですね。すらすらぺらぺら一方的に話されたらどうですか?「わからない」ですね。あるいは、「無視された」気持ちになりませんか?不快に感じる方もいらっしゃるでしょう。上手に話すだけでは足りないのです。ですから、せっかく「上手に話す」ノウハウを学んでも、それだけでは生かすことができません。

例えば、あいさつを例に考えてみましょう。朝、昼、晩のあいさつは何と言いますか?「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」ですね。言ってみれば、「あいさつのノウハウ」です。では、同僚や後輩、部下がお昼に「おはようございます」と声をかけてきたら、何と応えますか? とまどいませんか?「今、何時だと思っているんだ!」などと余計なことを言って、波紋を投げてしまうかもしれません。

ある大企業の工場見学会に参加した時のことです。案内の方があいさつされました。「ご安全に!」 見学会に参加された多くの方は戸惑って、あいさつを返していませんでした。せっかく、挨拶くださったのに、無言では失礼ですよね。しかし、「何て言ったんだ?」「なんて返せばいいんだ?」と思い、ことばがでなかったのでしょう。あいさつのノウハウが生きないですね。

皆さんの職場はいかがですか? 朝、廊下で同僚とすれ違った。「おはよう」と声をかけあった。その5分後にまたすれ違った。皆さんは何とおっしゃいますか? まさか無言ですれ違うことはないでしょうね。このような状況に対応するノウハウはないですね。どうしていいか戸惑いますね。無言で無表情ですれ違う方も少なくないのではありませんか。この場合、どうすればよいかは後述します。

ノウハウだけを知識として持っていても、それだけでは日常や職場の応用問題に対応できないのです。話し方だけでなく、聴き方も同様です。「話し方・聴き方」のノウハウだけでは生かせないのです。まずは、なぜそうするのか、考え方を把握することが大切です。そして、目的や状況、相手に応じて、作戦を立て、応用問題を解くのです。

コミュニケーション能力を高めるための考え方について、これから一緒に学んでいきましょう。私どもが60年以上にわたって蓄積してきました「話力理論」に基づいたものです。

 

(3)話は効果をあげるためにする

「話し方・聴き方」のノウハウだけを知識として持っていても、なかなか生かせません。上手に話せばいいというものではないのです。話すからには何らかの目的があるはずです。目的を達成してこそ、一生懸命話した甲斐があった。すなわち、話の効果があがったということです。わかってもらおうと思って話して、わかってもらえれば、目的達成。話の効果があがった。信じてもらおうと思って話して、信じてもらえれば、話した甲斐があった。話の効果があがったということです。しかし、どんなに上手に話しても、わかってもらおうと思って話したが、わかってくれなかった。信じてもらおうと思って話したが信じてくれなかった。これでは、独り言とかわりません。そればかりか、協力してもらおうと思って、滔々と上手に話した。しかし、相手は「しつこい!」と言って怒ってしまった。改めさせようと思ってがんがん話した。相手はやる気をなくしてしまった。このようなことになるくらいなら、話さないほうが良かったのではないですか。話は、「上手に話す」ではなく、「話の目的を達成する」ように、「話の効果があがる」ようにすることが大切です。すなわち、「話は効果をあげるためにする。」

上手に話すことが本来の目標ではないはずです。「話の効果をあげる」ため、ノウハウを生かす応用力としての「話す力」「聴く力」すなわち「話力」を磨いてください。

 

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